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ツーバイフォー工法(2×4工法)とは?在来工法との比較やメリット・デメリットも

お家づくりを考える時に、多くの方が木造住宅を選んでいます。
住宅の工法は複数あり、改善が重ねられているため、どれを選べばよいかを簡単に決めることはできません。

そこで今回は、在来工法と比較しつつ、ツーバイフォー工法(以下2×4工法)について解説していきますので、木造住宅をお考えの方はぜひ最後までお付き合い下さい。

ツーバイフォー工法(2×4工法)とは

2×4工法とは、耐力壁と剛床を強固に一体化した箱型構造であり、主に6種類の規格化された枠組壁工法構造用製材を使用したパネル状の壁と床で面を構成します。
6種類の内、2×4材を多く用いるため、2×4工法の通称で呼ばれていますが、建築基準法上の名称は枠組壁工法です。

ツーバイフォー工法(2×4工法)の特徴

2×4工法の特徴は、壁と床・天井を6面体で構成していることです。
名前の通り、主に2インチ×4インチの木材を組んだ枠組に構造用面材を接合して、それを一体化して頑強な六面体構造を形成します。

アメリカで誕生した後、日本はもとより、オーストラリアや韓国など多くの国で採用されて、馴染みのある工法となりました。

ツーバイフォー工法(2×4工法)と他の工法の違いや見分け方

住宅は工法により様々な特色があるため、それぞれの工法との違いや、見分け方を把握しておく必要があります。
先に述べた通り、戸建住宅は木造の占める割合が大きいため、在来工法との比較を中心に見ていきましょう。

2×4工法 在来工法 鉄骨造(軽量) RC造
建物を支える建材 木造の壁・床・天井 木造の柱・梁 鉄骨の柱・梁 PCパネルなど壁式
工期 短い 2×4に比較して長い 比較的短い 長い
設計の自由度 在来工法に比較して低い 高い 比較的高い 高い
開口部の制限 制限あり 少ない 少ない 少ない
接合部 規格化された釘・金物 継手・仕口・金物 各種金物 接合ボルトなど

・在来工法との違いや見分け方
・ツーバイシックス(2×6)との違いや見分け方

順番に見ていきましょう。

在来工法との違いや見分け方

在来工法との違いや見分け方ですが、構造体の作り方に一番の違いがあります。
2×4工法は6面体の箱を作るイメージであり、在来工法は柱と梁を用いて線で組み立てていくイメージです。
「面」と「線」のような構造的な違いはありますが、外観だけ見分けることは難しいでしょう。
住宅の基本性能も、工法の工夫によりけりなので、そこまでの優劣はつきません。

低層住宅にみられる軽量鉄骨造は、柱や梁が鉄骨に置き換わりますが、在来工法をイメージすると違いが分かりやすくなります。
在来工法同様、外観で見分けることは困難です。

RC造は、戸建では珍しい部類となります。
住宅の基本性能は高くなりますが、費用や工期を考慮すると、同列に考えるべきではありません。

ツーバイシックス(2×6)との違いや見分け方

広義の意味では、両者に違いはありません。
使用する部材のサイズの違いであり、2×6材は厚みを増すことで強度が上がり、断熱材の量を増やすことで住宅性能が向上しますが、外観などから見分けることはできません。

ツーバイフォー工法(2×4工法)のメリット

在来工法と比較検討するためにも、2×4工法のメリットを把握して、理想の家づくりを目指しましょう。

  • 工期が短い
  • 耐震性や耐火性に優れている
  • 耐久性や耐風性に優れている
  • 遮音性に優れている
  • 高気密高断熱である

どこが自分たちに合うかを考えながら見ていきましょう。

工期が短い

規格化により工期が短いことが、2×4工法のメリットです。
構造材だけでなく、施工手順のマニュアル化も、工期短縮の要因として挙げられます。
また、工期短縮に留まらず、均一な品質と性能も魅力の一つです。

耐震性や耐火性に優れている

耐震性や耐火性に優れていることも、2×4工法の大きなメリットの一つです。
地震の揺れを面全体で受け止め、分散することで耐震性を高めています。
2016年の熊本地震でも、2,940棟の内、全壊・半壊はなく、一部損壊した数は79棟と耐震性能の高さを立証しました。

耐火性能についても、枠組材などの構造材がファイヤーストップ材の役割を果たし、空気の流れを遮断することで上階への燃え広がりを防止する仕組みがあります。

耐久性や耐風性に優れている

耐久性や耐風性に優れている点も忘れてはいけません。
ツーバイフォー住宅(2×4住宅)では、ほとんどの構造用製材に乾燥材を使用し、防さび効果の高い金物を使っています。
また、断熱材による湿気対策や換気方法を工夫して、高い耐久性を実現しているのです。

耐風性が高い理由も、屋根を含めた面構造にあります。
軒下から強風が吹きあげても屋根が持ち上げられにくいことも要因です。

遮音性に優れている

遮音性が高いことも魅力の一つです。
2×4工法は気密性が高く、石膏ボードなど遮音性に優れた部材を使用しているからです。
さらに1階天井と2階床を切り離した吊り天井を採用して、上下階の遮音にも対応しています。

高気密高断熱である

高気密高断熱の特徴もメリットの一つ。
理由として、2×4工法は、気密性を確保しやすく、建物全体が断熱材でおおわれていることが挙げられます。
電気代などの光熱費をランニングコストと考えると、長期間にわたり効果が期待できます。

ツーバイフォー工法(2×4工法)のデメリット

一方、2×4工法にはデメリットも存在しますので、理想の家づくりの妨げにならないかどうかに注意が必要です。

  • 規格が統一されている
  • 構造体の建築コストが削れない

自分たちの状況に置き換えながら見ていきましょう。

規格が統一されている

統一された規格は、場合によってはデメリットとなりえます。
間取りの変更や後のリフォームに制約がかかることが想定されますので、設計の段階で動かせる壁とそれ以外の壁の配置を分けて考えておくとよいでしょう。

構造体の建築コストが削れない

在来工法と異なり、構造体の建築コストが削れないこともデメリットです。
安心・安全な住宅を実現するための規約でありルールなので、そこをないがしろにしてコストカットを考えてはいけません。
住宅設備など、他の部分で建築費用を調整できないか検討することがよいでしょう。

ツーバイフォー工法(2×4工法)の注意点

2×4工法も当然ながら、メンテナンスに注意を払う必要があります。
耐久性に優れているといっても、メンテナンスフリーではありません。
木造住宅では、定期的なシロアリ被害の対策が必要です。
ハウスメーカーのアフターサービスと連携して、快適な住まいの維持に努めましょう。

ツーバイフォー工法(2×4工法)に関するよくある質問

2×4工法に関するよくある質問をまとめています。

  • ツーバイフォー工法(2×4工法)は湿気に弱くて腐るって本当?
  • ツーバイフォー(2×4)住宅の寿命は短い?
  • ツーバイフォー材(2×4材)を使ったDIYにはどのようなものがある?

順番に解説します。

ツーバイフォー工法(2×4工法)は湿気に弱くて腐るって本当?

断熱性能が高くても、換気に問題があれば湿気を逃がすことができず、湿気による傷みが想定されます。
かつては湿気による問題もありましたが、現在では軒裏換気や妻換気のような換気方式の改善がなされているので、安心して大丈夫です。

ツーバイフォー(2×4)住宅の寿命は短い?

ツーバイフォー住宅の寿命は、きちんと湿気対策をすれば、短くはありません。
先に述べた通り、換気方式の改善など湿気を構造躯体に入れない工夫がされています。

ツーバイフォー材(2×4材)を使ったDIYにはどのようなものがある?

2×4材を使ったDIYでは、壁面収納や収納棚がおすすめです。
加工がしやすく、寸法も決まっているのが嬉しいポイント。
さらに、防腐・防虫処理をすることで、屋外でも利用可能です。

まとめ

ここまで、2×4工法について解説してきました。
木造住宅は、工法により特色がありますので、自分たちが希望する暮らしに合った工法を選ぶことが望ましい。
それぞれ一長一短がありますので、自分たちだけで考えて分からない時は、専門家に相談してみることがよいでしょう。

オートリホームでは、地震や天災に強く、居心地がいい室内を作る2×4工法の住宅をご提案いたします。
お家作りでお悩みの方は、お気軽にモデルハウスへお越し下さいませ。

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