エアコンの暖房嫌い!という人が多いのは、住宅の性能が悪いからという話
オートリホーム社員ブログをご覧の皆様、いつも読んでいただいてありがとうございます。営業の北條です。
この冬は暖冬傾向ですが、1月ということもあり、さすがに冷え込んできましたね!
事務所のデスクがスチール製ということもあり、熱伝導で熱が奪われて寒い・・・と思いつつ仕事をしています。
エアコンで暖房していますが、足元に電気ヒーターが欲しいと思う今日この頃です。
さて、そんな暖房器具ですが、住宅営業していると、エアコンで暖房するのはちょっと・・・あんまり効かないし空気が乾燥する気がするし。
という声をよく耳にします。
でも、これ、誤解なんですよね。
この記事ではエアコンに対する誤解、なぜ先ほどのように思う方が多いのかを書いていきたいと思います。
エアコンの暖房は効かないのか?
まずは、エアコンの暖房が効かないという誤解から。
ご存知の通り、エアコンは部屋の結構高い位置についていることが多いです。
上部から床に向けて温風を吹き付け、足元から温めます。
温められた空気は当然上に上がります。気密性の高い住宅であれば、温められた空気が上に上がり、上にあった冷たい空気が下に降りてきて、部屋の中で対流し、いづれは部屋の空気全体が温まります。
気密性の高い住宅であれば、です。
では気密性の低い住宅ではどうでしょうか?
まず同じように足元に温風が吹き付けられ、温まった空気が上に上がります。で、上部の隙間から抜けていってしまいます。そして抜けていった空気の代わりに足元のすきまから、冷たい空気が流れ込んできますので、いつまでたっても足元は寒いまま。
エアコンの暖房嫌いな人には、顔はポカポカするのに、足元はいつまでたっても寒いままだから嫌いという人が多いです。
その理由が先ほど説明した、住宅の気密性が原因であることが多いです。
新築する際はしっかりエアコンが効く住宅を造りたいですね。
エアコンは乾燥するか?
では次。エアコンは乾燥するから嫌いという誤解。
エアコンの暖房機能には室内の水蒸気を回収する機能はありません。
でも、室温が上がるため、相対湿度は下がっていきます。
人間が快適だと感じる相対湿度は室温が22度だとすると40%から60%ですので、例えば10度、相対湿度50%の空気を22度まで温めながら加湿を行わないと、22度時点では相対湿度25%前後となってしまいますので、乾いている感じがしてしまうかもしれませんね。
ファンヒーターだと乾燥しないけど・・・
エアコン以外の暖房器具はどうでしょうか?
例えば石油ファンヒーター。室内でファンヒーターつかうと次のような化学反応がおこります。
C11H24+17O2→11CO2+12H2O
つまり、室内に熱とともに、二酸化炭素と水が発生します。
おおむね灯油1L燃焼させると、1Lの水が発生するため、石油ファンヒーターを使うと相対湿度が保たれます。
しかし問題は、同時に二酸化炭素も発生してしまうこと。二酸化炭素の濃度が上がると頭痛、眠気、倦怠感、注意力散漫、心拍数の増加、吐き気の発生など、身体症状として様々な要素が現れ、最悪死に至ります。
そのため、どの石油ファンヒーターにも1時間に一回程度は換気してくださいね!という注意書きがあると思います。
また大量の水を発生させますので、住宅の断熱性能が悪ければ、暖房停止後大量の結露が発生してしまいます。
エアコンがしっかり効く家を作りましょう
エアコンでしっかり暖房するためには、エアコンが効く家を作ることが前提です。
エアコンがしっかり効く家とは
- Ua値が0.6以下
- C値が1以下
このくらいの性能の住宅は省エネルギー性能を売りにしている住宅会社であれば、当たり前に作っています。
ぜひ住宅を建てる際は、上記性能をクリアしているのかどうか、根拠を出してもらってから建築してくださいね!