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ホントにそのサイズでOK?省エネ住宅に住んでいる方向けのエアコンの選び方

オートリホーム社員ブログをご覧の皆様、こんにちは。

断熱マニアの北條です。

新築住宅を建てる際、または建てた後にエアコンを買うと思います。

電気屋さんにエアコンを買いに行ったときに、こんなラベルを目にしますよね?

選びのポイント2

で、そこでほどんどの方がこう考えます。

「なるほど、この2.2kwのエアコンは木造だと6畳まで冷暖房が効くわけか!ならうちの子供部屋にはぴったりだ!」

・・・はたしてこの考え方で選んだエアコンは、本当に適正な容量なのでしょうか?

この記事では最適なエアコン能力の選び方をお伝えしていこうと思います。

エアコンの燃費を表すAPFとは

よく、エアコンのカタログや電気屋さんのラベルを見ていると、APFという言葉を目にすると思います。

APFとは通年エネルギー消費効率といい、JIS C 9612に基づいて、実際の使用に近い条件でエアコンを運転したときの、消費電力1kWあたりの冷房・暖房の能力を表わしたものです。

この数字が大きければ大きいほど、少ない電力で冷暖房することができるようになります。

では、このAPFで想定している実際の仕様に近い条件とはどのような運転なのでしょうか。

APFで想定している運転とは、冷房除湿は6月2日から9月21日までの3.6カ月間を27℃、暖房は10月28日から4月14日までの5.5カ月間を20℃で運転した場合を想定しています。

ちなみに、冷房期は外気温が高ければ高いほど、暖房期は外気温が低ければ低いほど、たくさんの電力をエアコンが消費する(=効率が悪くなる)ため、APFで想定している能力の7割くらい出ればいいほうです。

効率のいいエアコンの運転とは

このAPFに近い数字が出るようにするための効率の良いエアコンの運転方法とはどんな感じなのでしょうか。

以下は省エネカタログに掲載されている最新の各メーカーの、エアコン出力容量別平均APFと平均COPグラフです。

COPとは定格電力で生み出せる熱の量を割ったもので、この数字が高ければより少ない電力で熱を生み出せます。

apf

X軸がエアコンの冷暖房能力、Y軸が冷暖房効率になっているこのグラフから、エアコンの冷暖房能力が大きい機種ほど、冷暖房効率が悪くなることが読み取れます。

なぜこうなるかというと、エアコンの能力が大きくなっても、エアコンの室内機のサイズは大きくならない=送風できる量は変わらないため、能力が高いエアコンほど高いまたは低い温度の風を室内に供給しなければならないためです。

エアコンはヒートポンプという技術で大気から熱を取り出して室内側に送っています。このため、外気温と室内側に送る風の温度の差が大きければ大きいほど、運転効率が悪くなります。

つまり、効率のよい運転をしようと思えば、小さい能力のエアコンで、温度の高すぎない風で暖房を行うのが良いといえます。

では次に、エアコンの効率が一番よくなる条件を見ていきます。

ScreenClip

このグラフは出力が2500wのエアコンの負荷率がX軸、Y軸がその負荷率の時のCOP掛け率を表しています。

このグラフからは定格出力のおよそ8割の能力で運転した場合に、一番効率よくエアコンが運転できていることが読み取れます。

で、ここからが本題。

この2500wの出力を持つエアコン、世の中では一体何畳用として売られているのでしょうか?

エアコンメーカーが想定している住宅の性能

先ほどの問いの答えは、おおむね木造住宅なら6畳~8畳用として販売されています。

前段のグラフのエアコンが一番効率よく運転できるのは持っている能力の8割程度で暖房した時です。

平成11年基準や平成25年基準の建物のQ値はおおむね2.7程度。

もしQ値2.7のワンルームがあるとすれば、外気温5度の時、部屋を20度に温めたとすると46㎡まで温めることができます。

6畳の部屋の広さは9.93㎡なので4.63倍もオーバースペックなエアコンとなります。

・・・じゃぁなぜエアコンメーカーは2.5kwのエアコンが木造6畳推奨としているのでしょうか。

実はエアコンメーカーは想定している住宅のスペックを相当低く見積もっています。エアコンの能力を算定するときに用いる規格JIS C 9612によると、木造戸建ての南向きの洋室における暖房負荷はなんと265w/㎡とされています!!

つまり265w×9.93㎡(6畳)=2631.45w=2.63kw

なので2.5kwのエアコンは6畳くらいまで暖房できますよ!としています。

ではこの暖房負荷265w/㎡とはどんな住宅かというと、一切断熱を行っていない住宅なのです。

日本の住宅はほんの数十年前まで断熱など行っていませんでした。

国土交通省の既存住宅(住宅ストック)の現況調査によると約4割の住宅が無断熱です。エアコンメーカーはこの4割の住宅のスペックに合わせてエアコンの能力を推奨値としてカタログに書いています。

ということは、先ほどの2.5kwの能力をもったエアコンを平成25年基準の建物の6畳間に使うと、負荷率は0.2を下回り、前段のグラフによるとめちゃくちゃ効率の悪い運転を行うエアコンとなってしまいます。

最適なエアコン性能の選び方

ということで、ここまで読んでいただいた方はもうお分かりかと思いますが、メーカー推奨の畳数でエアコンを選んではいけません。

この記事をご覧の皆様がこれから建てる住宅、または建てた住宅の性能にマッチしたエアコンを計算によって導き出し、選ぶ必要があります。

そんな計算できねぇ!!って方は、どうぞ、建てた会社や建てようとしている会社に聞いてみてください。

温熱環境を考慮してくれる(またはして建ててくれた)会社ならすぐに答えられるはずです。

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