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省エネルギーで快適な生活を送るための「日照」のおはなし

オートリホームブログをご覧の皆様、こんにちは。

新築営業部の北條です。

今回の記事は「日照」のお話。

私は営業活動をしながら、建築士でもあるので設計もするのですが、商談中のお客様の他社プランを見せていただくことがよくあります。

しばしば思うのですが、

「うわぁ、このプラン、日照の検討してねーなぁ・・・」

日照の検討をせずに建築してしまうと、何が変わってしまうのでしょうか?

実際の商談でホントにあった問題のあるプランから解説していきます。

現在間取りを検討中の方も、もう理想のおうちにお住まいの方も、得する話なのでぜひ検討してみてください。

相場より安い土地を見つけてきました!!でも日照は?

徳島市J町で建築したいお客様。

J町は山間にある大型の分譲地。山から離れている場所はもうすでに住宅が建っており、なかなか土地がありません。

人気のエリアのため、既存の住宅街に隣接するように、もともと山だった場所が切り開かれてどんどん大きな分譲地となっていっています。

そんな新規で開発された区画はこんな感じで段々になっています。


athome様ホームページより引用

そのお客様が見つけてきた土地は、まさにひな壇の下の段。

日照が一番期待できる南側には3m近い擁壁があり、その上には住宅が建っています。

先行していた住宅会社の図面をお持ちになられたので、見せてもらいました。

私 > 「・・・このプランでは冬、1Fに日照が全く当たりません。」

お客様はびっくりされていました。

お客様 > 「提案された住宅会社では、冬でも十分な日照が確保できるといわれたのですが・・・」

私 > 「では日照のシミュレーションを行いましょう!」

ということで、日照シミュレーションできるCADに図面を入力。で、冬至の日(一年で一番太陽高度が低い日。この日で日照シミュレーションして日照があれば一年中OKです)の日照をシミュレート。

・・・予想通り日照がありません。

どうすれば日照がとれるようになるのか、検討してみたところ2Fリビングしかありませんでした。

お客様のご希望はLDKからフラットにつながるタイルデッキをとりたい!!ということなので、2Fリビングは不可。

ということで、まだ空いていた隣の区画の日照をシミュレーションしてみると、冬至の日でもLDKには日照があることがわかり、そちらの土地でプランニングさせていただきました。

土地は少し高くなってしまいましたが、冬の快適性、希望の実現のために隣の土地で建築することとなりました。

冬季日照の有無でまぁまぁ変わる光熱費

では冬季の日照が温熱環境や暖房費にどれくらい関係があるのか考えてみましょう。

皆様も冬の昼間、窓際から差し込む暖かい日差しを感じたことがあると思います。これは太陽からの輻射熱で温められているため。

徳島市の冬季(1月)、太陽から南側円直面に届く輻射熱は、NEDO日射量データベースによると538w/㎡。

南側の窓面積が仮に18㎡、日射取得率0.4だとすると、3873wの熱が入ってきます。

この熱量はおおむね電気ストーブ5台分に匹敵します。

では出ていく熱を計算してみます。

110㎡の住宅でQ値を1.8、室内温度21度、外気温5度と仮定します。

110×1.8x{21-5)=3168w

3873w-3168w=705wのプラス!

仮に1F部分の日当たりが全くない(窓面積が半分になるイメージです。)とすると

1936wのマイナス・・・

このマイナスになった部分を暖房で温める必要があるので、どんどん電気代が嵩んでいきます。

快適に省エネで暮らすためには日照のコントロールが大事

冬はどんどん建物を温めてくれる日照ですが、夏は逆にできるだけ室内に入らないようにしなければなりません。

日射を遮蔽するためには、いろいろな方法があります。

軒を長くしたり、外付けのブラインドをつけたり、葦簀を立てかけたり・・・

ここで重要なのが

「入ってくる日照は後からコントロールできるが、入らない日照を後から取り入れることはできない」ってことです。

なので、プラン検討時から日照のシミュレーションをしっかりしておくことが、快適に省エネで住む秘訣です。

あ、もちろんガンガン電気代を使えば快適に住むことはできるかもしれませんw

少ないエネルギーで快適に住みたい方はぜひオートリホームに相談してみてくださいね

 

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