注文住宅の頭金はいくら必要?頭金なしで購入する際の注意点も解説
マイホーム購入を検討する上で、頭金をいくら準備するかは多くの方が思い悩むポイントです。
住宅取得費用は「頭金+住宅ローン借入額」であるので、頭金の準備次第で資金計画が大きく変わります。
そこで今回は、注文住宅の頭金はいくら必要かについて解説していきますので注文住宅購入を検討中の方は、ぜひとも最後までお付き合い下さい。
そもそも注文住宅の頭金とは?
注文住宅の頭金とは、自己資金の内、住宅購入資金に充てる金額のことです。
自己資金だけで住宅取得費用を賄うことは難しいので、多くの方が住宅ローンを利用しており、住宅取得費用から住宅ローン借入分を差し引いた金額が頭金ともいえます。
手付金との違い
手付金は契約成立を示す証拠金の意味があり、注文住宅の請負契約では契約金とも呼ばれ、最終的には工事代金に充当されます。
一方、頭金は契約から建物引き渡しまでに現金で支払うものです。
それぞれ支払いのタイミングに違いがあることに注意して下さい。
注文住宅の頭金はいくら必要?
頭金 | 所要資金に占める頭金の割合 | |
注文住宅 | 619万円 | 17.5% |
土地付き注文住宅 | 440万円 | 10% |
建売住宅 | 247万円 | 7% |
マンション | 758万円 | 16.6% |
中古戸建て | 198万円 | 7.9% |
中古マンション | 343万円 | 11.5% |
※『2020年度フラット35利用者調査』より引用
上記の表から、注文住宅の頭金の準備状況が見て取れます。
頭金の目安は、取得費用の1〜2割程度とされており、建物種別ごとに差はあるものの、概ね目安通りとなりました。
頭金を準備して融資率を下げることで、金利の優遇を受けられるケースも多いので、取得費用の1割程度を準備しておくことをおすすめします。
注文住宅は頭金なしでも購入できる?
注文住宅は頭金なしでも購入可能です。
低金利が続く現在、若いうちにフルローンで住宅を購入することは珍しい話ではありません。
ただし、年収次第では借入可能金額が少なくなることや、家計に無理のある返済プランになりかねません。
したがって、借入額の決定には慎重さが求められます。
注文住宅を頭金なしで購入する際の注意点
注文住宅を頭金なしで購入する際の注意点をまとめています。
注意点として、頭金なしで住宅を購入することは可能ですが、貯金なしで購入できるわけではないことを覚えておきましょう。
- 借入金と利息負担が増える
- 諸費用は現金が必要な場合もある
- 値下がりリスクが大きくなる
順番に解説します。
借入金と利息負担が増える
頭金なしで購入する場合、借入金と利息負担が増えることに注意が必要です。
住宅ローンの借入額が増えることは、支払利息の増加に繋がります。
加えて、月々の返済額を減らすために、借入期間を長く設定することが想定されますので、さらなる利息負担の増加に注意して下さい。
諸費用は現金が必要な場合もある
注意点として、諸費用は現金が必要な場合もあることも覚えておきましょう。
基本的に、諸費用は現金で準備しておかなければなりません。
諸費用ローンで賄うことも可能ですが、手数料や金利負担など余計な出費となりますので、フルローンでの購入は慎重に判断して下さい。
値下がりリスクが大きくなる
値下がりリスクが大きくなることにも注意が必要です。
具体的には、返済が困難になり売却を検討する時に、頭金なしでの購入はオーバーローンの状態に陥りやすく、売るに売れない可能性が高まることが理由に挙げられます。
注文住宅のローン返済額を頭金別にシミュレーション
頭金(万円) | 月々の返済額(万円) | 総返済額(万円) |
0 | 9.5 | 3,983 |
100 | 9.2 | 3,850 |
200 | 8.9 | 3,718 |
300 | 8.2 | 3,439 |
400 | 7.9 | 3,312 |
500 | 7.6 | 3,185 |
※適用金利1.44~1.7%、元利均等返済、返済期間35年、取得費用3,000万円で算出
頭金別の住宅ローン返済額を上記の表の通りまとめています。
頭金を300万円用意すると融資率が90%以下となるため、適用金利が下がることに留意しましょう。
また、頭金なしと500万円準備したケースを比較すると、総返済額で798万円の差が生まれ、頭金を用意することで298万円の支払利息の負担が減ることが分かります。
注文住宅の頭金に関するよくある質問
注文住宅の頭金に関するよくある質問をまとめています。
他の方の疑問点を自分に置き換えて、返済プランを立てることが大切です。
- 注文住宅の頭金は結局のところ多い方がいい?
- 住宅ローンで頭金なしのフルローンを組むのは無謀?
- 注文住宅を購入する際に貯金をいくら残すと安心できる?
順番に解説します。
注文住宅の頭金は結局のところ多い方がいい?
注文住宅の頭金は多い方がいいのは事実です。
借入金額に直結する問題なので、頭金の準備があれば資金計画に柔軟性が生まれます。
ただし、頭金の準備がなくとも、マイホームの購入をあきらめる必要はありません。
低金利が続く現在であれば、フルローンでの購入も選択肢の一つです。
住宅ローンで頭金なしのフルローンを組むのは無謀?
若いうちにフルローンを組むことは、必ずしも無謀であるとはいえません。
年収に見合った借入額を決めて返済プランを立てましょう。
購入可能な物件は限られるかもしれませんが、若い内は今後の収入増加も見込まれますので、金利が低い内に購入を決断するのもよいでしょう。
注文住宅を購入する際に貯金をいくら残すと安心できる?
手元資金として最低6ヶ月程度は残しておくことをおすすめします。
借入額を少なくするためとはいえ、手元資金のすべてを頭金に充当してはいけません。
子供の進学などライフイベントに備えて、自分たちの暮らしを守る手元資金を予め家族の中で相談しておきましょう。
まとめ:注文住宅の頭金をいくら用意できるかで生活が変わる
注文住宅を建てる上で、頭金の準備は返済プランの決定に大きな影響を及ぼす重要なポイントです。
頭金の準備次第で、住宅取得予算が変わりますし、毎月の返済額も変わります。
頭金なしでも注文住宅を建てられますが、頭金があった方が有利であることは間違いありません。
なるべく早い段階で家計を見直し、生活に無理のない範囲で頭金の準備を進めておくことをおすすめします。
オートリホームでは、お客様の現在と将来を考慮して最適な資金計画を提案しています。
資金計画にお悩みの方は、お気軽にモデルハウスへ足をお運び下さい。